通常のClaudeをAIエージェントのように使う方法!
標準のClaudeでも、プロンプトの設計次第でかなり自律的なエージェント的な動きにできます。
ポイントは、Claudeが持っているWeb検索・コード実行・ファイル作成などのツールを自分で判断して使わせるように仕向けることです。
標準のClaudeをエージェント的に使うための具体的なテクニック
普通の指示は「これをやって」で終わりますが、エージェント的なプロンプトはゴールと制約を与えて、途中の判断はClaudeに任せる形にします。
1. ゴール志向で書く(手順を指定しすぎない)
△ 「まずAを調べて、次にBを計算して、最後にCとまとめて」
◎ 「〜という目的を達成して。必要な情報は自分で調べ、必要な計算は自分でコードを書いて実行し、最後に結論と根拠をまとめて」
2. ツール使用を明示的に許可・奨励する
「不明な点や最新情報が必要な場合は、聞き返さずにWeb検索して確認して」
「計算や検証が必要なら、コード実行環境を使って確かめて」
3. 計画 → 実行 → 検証のループを指示する
- まずタスクを分解して計画を立てて
- 各ステップを実行し、必要な調査・計算をその都度行う
- 最後に成果物を自分でレビューし、抜け漏れがないか確認してから提示する
4. 終了条件(Definition of Done)を明示する
「〜の条件を満たすまで、必要な調査・修正を繰り返して」
「完成の基準:①〜②〜③〜。すべて満たしていることを自己チェックしてから出力して」
5. Projectsで役割と権限を固定化する
毎回書くのが面倒な指示(役割、ツールの使い方、出力形式、判断基準)はProjectsのProject instructionsに入れておくと、そのプロジェクト内では常にエージェント的に動きます。
6. 聞き返さずに進める条件を与える
デフォルトだと曖昧な点で確認を挟みがちなので、「多少の解釈の余地があれば自分で妥当な判断をして進め、後で前提を明記して」と伝えると、対話のラリーが減り自律性が上がります。
7. 反復・自己批判を組み込む
「一度作成したら、批判的な視点で見直し、改善点があれば修正してから最終版を出して」
テンプレート例
【役割】あなたは〇〇の専門エージェントです。
【ゴール】〇〇を達成すること。完了条件:①②③
【許可事項】必要に応じてWeb検索・コード実行・ファイル作成を自分の判断で行ってよい。
【進め方】
1. 簡単な実行計画を立てる
2. 計画に沿って調査・作業・検証を進める(曖昧な点は妥当な仮定を置いて進め、後で明記)
3. 最終出力の前に、完了条件を満たしているか自己チェックする
【出力形式】〇〇
こうすることで、通常のチャットでも指示待ちではなく目的達成に向けて自分で動く振る舞いに近づけることができます。
用途別・通常のClaudeをエージェント的に使う方法
リサーチ
リサーチ用途の場合、Claudeの検索ツールを積極的に使わせて、単発の回答で終わらせず、調査 → 検証 → 統合のループを回させるのがポイントです。
1. 何が分かればゴールかを明確にする
検索回数や深さは、ゴールの解像度に比例します。曖昧だと1回検索して終わりがちです。
2. 網羅性・多角性を明示的に要求する
「複数の情報源を比較し、意見が分かれる点があれば両論併記して」
「一次情報(公式発表・統計・論文)を優先し、まとめサイトは補助的に使って」
3. 自己検証のループを入れる
「回答を書く前に、まだ調べていない論点がないか自分でチェックして、あれば追加で調べて」
4. 出力形式と粒度を指定する
何も指定しないとClaudeが会話的な短い回答で済ませることがあるので、期待する深さ・構成を明記します。
テンプレートの例
【役割】あなたはリサーチアシスタントです。
【ゴール】〇〇について、△△という意思決定/理解に使える水準まで調べること。
【調査方針】
- 必要な情報は自分の判断でWeb検索・複数ページの内容確認を行ってよい(逐一確認を求めなくてよい)
- 一次情報(公式サイト、統計、論文、公的機関)を優先し、まとめ記事やブログは補足として扱う
- 論点が複数の立場・意見に分かれる場合は、それぞれの根拠とともに提示する
- 情報が古い可能性がある/変化が速い分野は、必ず最新状況を確認する
- 出典が曖昧な情報は「確度が低い」と明記する
【進め方】
1. まず調査計画(調べるべき論点のリスト)を簡潔に立てる
2. 各論点について調査し、暫定的な結論を作る
3. 論点間の矛盾や抜けがないか自己チェックし、必要なら追加調査する
4. 最終的に構成立てて統合する
【出力形式】
- 結論の要約(3〜5行)
- 論点ごとの詳細(見出し立て)
- 主要な出典
- 未解決/不確実な点があれば明記
資料作成
資料作成は、リサーチと違って成果物の型(フォーマット・構成・トーン)が最初に固まっているかどうかで自律性の効かせ方が変わります。ここでは、調べながら資料を作るタイプのエージェント的プロンプトを設計します。
1. 入力とアウトプット像を分離して渡す
資料作成は情報収集と構成・執筆が混ざりがちです。うまく分けると自律性が上がります。
- インプット:参考資料、伝えたい要点、対象読者
- アウトプット像:フォーマット(Word / PPT / Markdown)、想定ページ数、トーン
2. たたき台 → レビュー → 確定のループを組み込む
一度で完成品を出させるより、Claudeに自己レビューさせてから確定させる方が精度が上がります。
3. 抜け漏れの自己チェックを明示する
資料は言うべきことが言えているかの網羅性が重要なので、チェックリスト形式の自己検証を指示に組み込みます。
4. 表現・構成のルールを事前に固定する
毎回好みを説明しなくて済むよう、トーンやフォーマットのルールをテンプレートに埋め込みます。
テンプレートの例
【役割】あなたは資料作成アシスタントです。
【ゴール】
〇〇(資料の目的)のための資料を作成すること。
読み手:〇〇(例:経営陣/お客様/社内メンバー)
用途:〇〇(例:意思決定用/説明用/記録用)
【インプット】
- 伝えたい要点:〇〇
- 参考にすべき情報:〇〇(あれば添付/URL)
- 不足している情報があれば、自分で調査して補ってよい
【進め方】
1. まず構成案(見出しレベル)を提示し、簡潔に方針を説明する
2. 構成案に沿って内容を作成する。事実関係は必要に応じて検索・確認する
3. 完成後、以下の観点で自己チェックしてから提示する:
- 目的に対して過不足がないか
- 論理の飛躍や根拠不足がないか
- 読み手にとって分かりやすい順序になっているか
4. 改善点があれば自分で修正してから最終版を出す
【出力形式】
- 形式:〇〇(Markdown/Wordファイル/PowerPoint など)
- 分量目安:〇〇
- トーン:〇〇(例:フォーマル/カジュアル/簡潔)
【確認事項】
不明点は妥当な仮定を置いて進めてよい。ただし重要な前提は最後に明記すること。
実務での使い分けの例
| シーン | 追加すると良い指示 |
|---|---|
| 提案書・企画書 | 想定される反論・懸念点も先回りして盛り込んで |
| 社内報告・議事録まとめ | 決定事項とToDoを分けて、抜け漏れがないか確認して |
| プレゼン資料 | 1スライド1メッセージを徹底し、詳細はスピーカーノートに逃がして |
| 研究・調査レポート | 前回のリサーチ用プロンプトと組み合わせて調査 → 構成 → 執筆を一気通貫させる |
実際にWord / PowerPointファイルとして欲しい場合は、「Wordファイルで」「PPTで」と明記すれば、Claudeがファイル生成まで自動で行います。
Projectsに資料作成の型(フォーマット・トーン・チェック項目)を保存しておくと、案件ごとに同じ品質基準で量産できます。
コード生成
コード生成は他の用途と違って、動くかどうかを機械的に検証できるという強みがあります。、生成 → 実行 → テスト → 修正のループを自分で回させるのが、エージェント的に使う一番のポイントです。
1. 動作確認の手段を与える・要求する
文章と違い、コードは実行して正誤を確認できます。
「書いたら実際に実行して、エラーが出れば自分で直して」
「テストコードも一緒に書き、パスすることを確認してから提示して」
2. 要件と制約を先に固定する
曖昧なまま書かせると、後から手戻りが増えます。言語・環境・ライブラリ・既存コードとの整合性は最初に明示します。
3. 完了の定義を明確にする
「〇〇のケースで正しく動くこと」「エッジケース(空入力、大量データなど)でも落ちないこと」など、テスト観点を先に伝えておくと、Claudeがその基準で自己検証してくれます。
4. 段階的に進めさせる(大きすぎるタスクを避ける)
一気に大きな機能を書かせるより、設計 → 実装 → テスト → リファクタの順で進めさせると精度が上がります。
5. 既存コードのスタイル・規約に合わせさせる
「このプロジェクトの既存コードを見て、同じ書き方・命名規則に合わせて」と伝えると、浮いたコードになりません。
テンプレートの例
【役割】あなたはソフトウェアエンジニアです。
【タスク】〇〇の機能を実装すること。
【環境・制約】
- 言語/フレームワーク:〇〇
- 既存コード:〇〇(あれば参照させる/ファイルを渡す)
- 使用してよいライブラリ:〇〇(制限があれば明記)
- コードスタイル:既存コードの命名規則・構成に合わせる
【完了の定義】
- 〇〇の入力に対して正しい出力が得られる
- 以下のエッジケースで異常終了しない:〇〇、〇〇
- (必要なら)既存のテストを壊さない
【進め方】
1. 実装方針を簡潔に説明してから着手する(大きな設計判断がある場合のみ)
2. 実装する
3. 実際に実行・テストして動作を確認する。エラーがあれば自分で修正し、再実行する
4. 完了の定義を満たしているか自己チェックしてから提示する
【出力】
- 実装コード
- 実行結果・テスト結果の要約
- 残っている懸念点や、追加で確認すべき点があれば明記
実務での使い分けの例
| シーン | 追加すると良い指示 |
|---|---|
| 既存コードのバグ修正 | まず原因を特定してから直して。直した後、同じ不具合が再発しないかテストを追加して |
| 新規スクリプト・ツール作成 | 実行してサンプル入力で動作確認までして |
| リファクタリング | 動作を変えずに構造だけ改善して。変更前後で出力が一致することを確認して |
| API連携・外部サービス利用 | まずAPI仕様を確認してから実装して。認証やエラーハンドリングも含めて |
Claudeはこの環境ではコードを書くだけでなく、実際にターミナルで実行してテストできます。
「実行して確認して」と一言添えるだけで、検証込みの自律的な動きになります。 大きなプロジェクトなら、「まず設計(ファイル構成・関数の役割分担)を提示して、合意してから実装に入って」と伝えると、方向性の不一致を防げます。
継続的に使う場合、コーディング規約やプロジェクト構成をProjectsに入れておくと、毎回スタイル指定しなくて済みます。
本格的に開発作業を任せたい場合は、通常のチャットよりもClaude Codeの方が、ファイル操作やコマンド実行を含めた自律性が高く適しています。












